第8期キャリア研修会 荻野竜也先生

第8期キャリア研修会第2回は、福山市子ども発達支援センター所長の荻野竜也先生に、「発達障がいの子供たちを支援するために」のお話をして頂きました。講話では、「発達障がいをどのように理解するか」「発達障がい児への対応」「合理的配慮」に分けてお話し頂きました。

 

まず、発達障害を理解するために、発達障がいの状態や診断基準についてお話されました。しかし、一言で発達障害と言っても関連する障害も多く存在し、用語や概念は膨大であり、一つ一つを学ぶのは時間がかかりすぎる。だから、「知識を得ることよりも考え方を学ぶ」ことを勧められました。認知・行動特性と環境のミスマッチの状態や、当事者が困っている現実を認め、評価・分析することが大切であり、それが発達障がい理解の入り口だと話されました。また、繰り返されたのは「発達障害は程度問題」であること。本人の特性は、何ら善でも悪でもない。当事者が過ごす環境の在り方(ズレを許容する程度)によって長所となったり障がいとなったりしてしまうことを、例を挙げながら話されました。参加者は、「確かにそうだ。」と頷きながら聞かれていました。

 

午後からの演習は6グループに分かれ、演習シートに沿って話し合いを進めていきました。3グループずつがそれぞれ共通の架空事例について話し合いました。

 

アンケートには、「あとから他のグループの発表を聞いたときに、内容がよくわかった。」「同じ事例で話していても異なった視点での見方も学ぶことができた。」「いろいろな職種の方がおられたので演習シートの医療・教育・福祉・家庭それぞれでの支援の在り方について話せて参考になった。」等の回答がありました。

 

6月のペアレントミーティングは研修会終了後に行いました。16名の方がご参加下さいました。いつもはzoom開催ですが、顔を見て話すことで、いろいろな立場の方とのつながりをもつこともできました。盛りだくさんの1日でしたが、とても充実した研修会になりました。ご参加有り難うございました。