小栗正幸先生「発達障害と性教育」の講演会

 2月に開催した親向け講演会から1ヶ月でしたが、小栗先生による「性教育」をテーマにした講演会に県内外から80名近くの参加者が集いました。

 開始早々に「性に関しては、ここにいる人全員が当事者ですよ!」と話される先生の言葉に、性に関してどこかタブー視していたり、性教育を他人事のようにとらえたりしていた私たちは衝撃を受けながらお話を聞かせて頂きました。

 性的逸脱行動はなぜ起こるのか、男子の場合と女子の場合の違いやその介入方法を、具体例を挙げながら、詳しくお話し下さいました。性的逸脱行動そのものよりも、その背景に目を向け、支援対象者の本来の課題やニーズの支援をすることが行動の変容に向かう本来的な対応であるとして、「性行動は独立変数ではなく、生活全般への従属変数だ」と繰り返しお話しされました。また、「恋愛行動」や「こだわり行動」なども含め、すべての支援に関わって、「対話」の大切さを強く示されました。説諭ではなく「対話」。対話を通して支援対象者の自己理解を促進していくことにより変容していくのだと、「対話」の効果や大切さを示されました。

 参加者は、驚きにはっと息をのんだり、時には笑いが起きたりと、あっという間の2時間でした。質疑応答にもていねいにお答え頂き、盛会の内に終えました。